DORAGON
DOES
HISUTMOST
TO HUNT
RABBITS
D
oragon
rabbits
&
R
地に足を着けるという事。愛されるという事。
-if it's so-
R-18
「そ、ソルさんっ!?、こ、こここ此処って!?!?」
「なんだ…?ヘンリーウィンストンだろ?それともシンフォニーの方が良かったのか?」
「わ…私が聞きたいのはっ!!そ、そんな事じゃ無くってですね!?」
「お前が気に入るのが無かったら他の店覗けばいいだろ。…さっさと行くぞ。」
「えええええ゛!?!?!?」
私の叫びに、通行人が何人か振り向いて居るのを感じ取る…。
私は慌ててソルさんの後ろ姿を追った。
丁寧に出迎えられたあと、ソルさんが店員さんに言付けをしている最中も、私は何がなんだかわからなくて、
夢見心地で意識がフワフワして落ち着かないでいた。
ボーッとキラキラしたアクセサリーのディスプレイを見て、あー綺麗だなぁ…世のラブラブなカップルはきっと…
『ダーリン、コレ綺麗…!』
『ハニー?そうだね…まるで君の瞳のようにキラキラ輝いているね…!でも、君の美しさには叶わないよ…!』
とかぁ…!そんな愛の挨拶的なコミュニケーションを!!!
って、私ったらつい現実逃避をぉおお!?!?
「おい、エルフェルト。行くぞ」
「はっ、はいっ!?」
ソルさんの声で現実に引き戻されたと思いきや、いきなりソルさんは私の肩を遠慮なく片手で抱き、
そのままエスコートされて、ドンドンお店の奥に進んで行く。
個室に案内され、店員さんからの「この度はご婚約おめでとうございます。」という言葉に、私は目をひたすら丸くしたまま…。
ご、ご婚約????
えっと…私とソルさんが????
情報の消化に時間がかかって、戸惑っている私を放置して「固っくるしい挨拶はいい。見本を見せて欲しいだけだ」
とさも当然のように店員さんに伝えているソルさんの姿…。店員さんは、席を立ち上がり、部屋を出て行ってしまった。
個室に二人きりになり、今が聞くチャンスと思い、ソルさんを見つめれば、同じく視線を返してきてくれる。
「あの…、ソルさんは…私と結婚がしたいって事…ですか?」
あまりにも状況が飲み込めなくて、純粋な疑問として目の前の人に聞いてみたら、
「ロマンもへったくれもねぇな。こうゆうのはムードを楽しむべきだろうが」
と、至極当然のように語っている。
「肝心な言葉を貰ってないのに、それこそロマンもへったくれもありませんよっ!」
言葉をください!そう訴えれば、
「これだけ外堀埋められて、察する事が出来る事象に言葉をくれだと?そりゃ、野暮ってモンだぜ」
と軽くあしらわれる。
そんな態度に私は悔しさで一杯になって、つい、ムキになって叫んでしまっていた。
「もういいですっ!私は言われないと判らないんですよっ…!!
…っ、ごめんなさい。少し、外で頭を冷やして来ます…」
そう言って席を立ち上がり、個室の扉に手をかけて、今まで来た道を引き返そうとした私の腕を掴み、
向きを変えられ、ソルさんの視線と重なった。
「エルフェルト…、ったく…。お前は…お前だけは、手に負えねぇ…!」
「だったら、離して下さいっ!」
「…離すかよ。離せば、またお前は俺の元から消えちまうだろうが…。」
「そんな事っ………。」
「朝も言った筈だ。もう何処にも行くな…。俺の元に居ろ。
永遠の誓いなんぞ前にこっ酷く裏切られた。そんなもんに俺は断じて誓わねぇ。
いいか、エルフェルト。俺はお前が欲しい。俺のモンになれ。只それだけだぜ…。」
「そっ…!?その手段が、こ、婚約指輪や、にゅ…入籍するって事ですかぁあっ!?」
私はひたすら大混乱で、もはや涙目になりながら、ソルさんと対峙していた。
お店の店員さんたちも、私達の雰囲気を察して、暫くほっといてくれている…。
その気遣いが、余計に恥ずかしくなって、顔がひたすら熱くて目眩がしてきた…。
意識がグルグルし出して…私はいつの間にか意識を失っていた…。
◇◇◇◇◇
「…やっと気がついたのかよ」
私が目を開ければ、先程通された応接室の個室のソファーの上に横たわっていて、起き上がろうとすれば、
さも当たり前にソルさんが私の肩を支えてくれたから、また顔がひたすら熱くなってくる…。
「わ、わ…私っ!?こんな所でっ!?…ご、ごめんなさいっ!!」
「とりあえず落ち着け、どうする?今日の所は引き上げるか?」
何時になく私を優しく見つめ、額にその大きな手を当ててくれるソルさんの目をひたすら見つめた…。
「なんだ…?」
「私…、私も、貴方と一緒の気持ちです…。でも、私には貴方に必要とされる資格なんて…
愛される資格なんてこれっぽっちも無くて…。だから、不安で…愛されてるって確証が欲しくて……。
…ごめんなさい…。私には貴方にあげれるものなんて何もないって言ったら…また貴方に怒られちゃいますね?
…それは俺が決める事だって……。…ソルさん…?」
私がぽつりぽつりと語った後、私の額に置かれていたソルさんの掌は、私の頭を撫で、首の後ろ側を支えられ、
そういえば、お顔近いなぁって感じていたら、優しく触れるだけのキスをされた。
…余計に熱い頬がより熱くなってくる。
「…やっと判ってきたじゃねぇか…。指輪選びは続行って事でいいな?」
「で、でも…っ!私…お店に多大なご迷惑を…!」
「そいつはテメェがどんな指輪を選ぶかによるな。テメェが俺の全財産使わせるっつう魂胆なら、店側はテメェをこれでもかとVIP扱いしてくれるだろ。」
「そ、ソルさんの全財産って…!?そもそもお店でのお買い物だけで消費出来るんですか…?」
ソルさんの自宅のマンションといい、置いてある家具といい、全部が何かしらの一級品だと判る代物たちを脳裏に浮かべて、ぽつりと呟けば、
「だから、テメェは変な遠慮はするなって事だ。」
そう言って、私の頭を撫でてくれた。
◇◇◇◇◇
今度こそ、指輪選びの為のデザインのパンフレットや、
実際に見本としてサンプルを何個か持ってきてくださったり、私の指のサイズを測って貰ったり…。
私が結局選んだのは、ブリリアントカットのシンプルなエンゲージリングでしたが、
私が一番最初に選んだダイヤモンドのサイズよりだいぶ大きいカラットになったのは、苦笑いでしかない。
見本を見せて貰った時、ソルさんが、コイツより大きいカラットを何個か持ってこいと店員さんに伝えていて、
私は驚きで固まってしまったのは言うまでもなく…。
デザインも決まり、この指輪が出来上がるのは半年後との事で、支払いは如何なされますか?との掲示に、
ソルさんが軽く差し出してたのはW$ブラックカードって呼ばれる全世界中のクレジットカードの最上級のランクに位置するカードで、
やっぱり…その辺りのランクのお金持ちだったのだなぁ…と遠い目を隠せない。
店員さん達に丁寧に見送られ、私はぼーっとした面持ちで、ソルさんを見つめれば、
どうした?疲れたのか?とあまりにも呆気なく伝えてくる…。
「あ、あのですね?…わ、私…っ、ま、まるで夢でも…み、見てるのかと…。じ、実感が湧かない…というか…。」
そういいながら、自分のほっぺをつねってみたら、痛くて…。
どうだ?目が覚めたか?とソルさんはしたり顔で見つめてくる。
「…もうこんな時間ですよっ!?ディズィーさんを待たせっぱなしじゃないですかっ!!」
「エルフェルト、テメェが気絶した後長丁場なりそうだったからな、もう既に連絡済みだ。アイツはシンを連れて一旦自宅に帰るそうだ。」
「それでしたら…私も、一旦ソルさん宅に置いてきた私物取って、もうそろそろお暇させて頂こうかな…と。」
私の提案に、ソルさんは真面目な顔を浮かべて、「いや、お前は今の自宅に帰らない方が良いだろ」
そう、言い切られて、私は戸惑ってしまう。
「え?でも…」
「今の自宅はテメェの母親の管轄下だろうが、お前が仕事をせずにいれば、奴の手がかかったモンに連れ去られてジ・エンドじゃねぇか」
「……流石に…そこまでは…」
「しないと言い切れるか?」
私は悲痛な顔で、首を振った。悲しいけど、お母さんは…きっと…。
「わかりました。ソルさんの言う通りにします。でも…、私が始めて社会に出て長年住んでいた心地が良い私だけのお城だったんです…。
今日1日だけは、自分の自宅で過ごしても良いですか…?」
「…そんな顔をするな。何も、今直ぐって訳でもねぇ…。だが、明日には、お前の必要とする荷物選別して出る事になる。覚悟しておけ…」
「はい…。」
◇◇◇◇◇
ソルさん宅に一度寄らせて貰って、自身の荷物を持って(と言っても、泊まる予定はなかったので、少しの化粧品とかそれくらいだけれども)
もう一度、ソルさんのバイクの後ろ座席に乗らせて貰う。
ソルさんとバイク乗っていると、まるで風に遮られた壁に二人で閉じ込められたような感覚がしてドキドキしてしまう。
風が多少冷たくても、目の前のぬくもりは暖かくて…、
こんなに安心感を感じてしまうのは、何故なんだろう…と目から何かが滲んで、それは風に乗って消えてしまった。
途中、身振りで私の自宅の行き方を示唆して、ソルさんの地理の知識で呆気なく、私の小さなアパートに到着する。
「あ、此処で大丈夫です」
そう言って、バイクから降りて、ソルさんから借りていたヘルメットを渡す。
「今日はありがとうございました。
…あ、あの、あのですねっ!?…ふ、不束ものですが…これからも末永く宜しくお願いしま……っ、ええっ!?」
私が一生懸命、挨拶をし終わる前に、いつの間にかバイクに降りていたソルさんに抱き締められる。
それはとても強めの力で、私は戸惑ってしまった。
「そ、ソルさんっ!?ど、どうしましたっ!?」
「…今のテメェを独りにさせておけるか。明日には、テメェの自宅がテメェごと、もぬけの空って可能性も無いとは言い切れねぇ。」
その言葉に、思わず前に私が勝手にソルさんの前から消えた自分自身の行動が脳裏によぎって…それが理由なのか、
ソルさんの私を抱き締める力が強くなる。
「…ソル…さん、…く、苦しいです…っ」
私の訴えにソルさんはフッと力を抜いて、私を見つめたかと思いきや、私の頬を撫でさすり、
まるで何かを刻むように、私のおでこや頬、耳近く、最後に唇に口付けを落としていく…。
私を真っ直ぐ見つめる視線に、ドキドキして…離れがたくて、私は思わず、ソルさんの腕を取り…、そんなつもりは無かったのに、
「少し、お茶でも飲んでいきませんか…?」などと声をかけてしまっていた…。
◇◇◇◇◇
「ほっ、本当は…本当はですよっ!?、私のお部屋、狭いですし、綺麗でも無いですし、
あんな綺麗で広いご自宅に住まわれてるソルさんを私の狭いお部屋に上げるだなんて
本当申し訳無い気持ちで一杯でっそんなつもり無かったんです!!無かったんですぅうう!!!」
頬を真っ赤にして「ソルさんを私のそのお部屋に入れるだなんてっ恥ずかしい!!恥ずかしいよう!!!」などとぶつぶつ言いつつ、
何だかんだ先に歩いていくエルフェルトの後を追う。
「そ、ソルさんっ!?な、なんでっ、そんなに上機嫌なんですかっ!?さ、先程のしおらしさは何処へやったんですかっ!!!
も、もしかして、騙しましたっ!?こっ、こうゆう展開を狙ってたんですかあっ!?」
「どこぞのFBI捜査官と一緒にするな。俺は断じて狙ってはいねぇ。そうなるかもしれねぇ確率は叩き出してはいたがな」
「か、確率っ!?…どっちにしろ有罪ですっ!!!乙女の純情返して下さいっ!!!」
「で、此処の扉か?」
「そ、そうです…。ちょっと待っててくれませんか?少しだけお片付けしてきます」
アメリカでは良くあるクラシカルなアパートメントの、これまた年期の入った金属の鍵を差し込みガチャリと回す。
ドアノブを掴み回し、エルフェルト自身はさっさと中に入ってった。
扉を開けたまま、俺は壁によしかかり、玄関を見回せば、いかにもな若い女の住居という風貌、
エルフェルトは汚れているだのなんなのと語っていたが、モノは確かに部屋の大きさの割には多く雑然とはしているが、
清掃と整理は割と行き届いている。
奥のリビングでは、エルフェルトが慌てて、ああでもない、こうでもないと慌ててる声が聞こえて来やがる。
そんな事よりもだ、エルフェルトを抱き締めた時に感じた甘い好い香りが玄関先ですら鼻につき、思わず額を掌で抑え込む…。
「ソルさん!すみません!お待たせしました!!……どうかしましたか?」
「やっとかよ。待ちくたびれたぜ…」
俺はその様子を悟られぬように、悪態を付いた。
◇◇◇◇◇
「あ、此方に座ってて下さい。今お茶入れますから」
奥に置いてある天蓋レースをあしらった、白を基調にしたベッドには、如何にも女らしい模様のレース調のクッションやシーツ。
ワンルームでキッチン込みの部屋だからか、ベッドが仕切り置かれてる手前には
花柄に細工が施されている白色のパーテーションが置かれてる。
勧められ座った席は木の脚のソファー。全部が白と桃を基調とした家具や小物類で統一されていて、
目の前のテーブルも白色のモノに薄い桃のテーブルクロスが敷かれ、小さな花瓶に一輪の花が飾られていた。
けして花屋で売ってる用な大それた花じゃねぇ。如何にも外で摘んで来たであろう。所謂雑草ってやつか。
俺が座っているリビングソファー前のテーブルに、エルフェルトが淹れたであろう紅茶がそっと置かれる。
「あ、このお花、シンが、この間のぬいぐるみを直してくれたお礼にって渡してくれたものなんですよ?
お外で生えてるお花の中で一番可愛いからって。毎日まめまめお水変えたりしてて気を付けていたので、まだ元気で居てくれて良かった!
実の所、このお花が気になって、様子見たかったのもあったんです」
「摘んだ花はもう枯れてく一方だろうが…」
「…はい、だからシンには、今度からはお花は摘まなくていいんだよ。今度綺麗なお花があったら、私に案内して欲しいって伝えたんです。」
「シンはこの部屋に入ったのか」
「あ、はい!私とぶつかって膝擦りむいたから、消毒しなくちゃって…。
ついでにぬいぐるみも此処で直しましたよ?…ソルさん…?どうかしましたか…?」
「…成程な…。シンが、テメェにご執心な理由が判った気がするぜ…」
「…え?」
「何て事は無ぇ。エルフェルト、お前のこの部屋にアイツはあてられやがった。只それだけだ…」
「ええっ!?あてられ…って、何をです?
そういえば、シンも、なんか、女の子の部屋だスゲェとか…居心地が良くないとか…、ソワソワするとか…。
あと、いい匂いするとか…。だから、単純に私の使ってる化粧品とかの匂いとか、
デオドラント系の香りに女の子意識してドキドキしてるのかなぁ?って…」
「…それもあるだろうけどな、この部屋の匂いは…嗅ぐ奴によっては、ある種の劇薬だろうが…」
「ええっ!?だっ、大丈夫ですかっ!?空気入れ替えしま……そ、ソルさんっ!?」
無意識にその細い腕を掴み引き寄せ、細い腰を抱き締め、ふくよかで柔らかい胸に顔を埋める。
服越しの胸の谷間の香りは、まさしくこの部屋中に充満している香りを濃縮した匂いがした。
頭がクラクラしやがる…。こんなモン、ヤリたくて仕方が無くなるだけだろうが…っ。
「ソルさん…?」
俺の何かを察したコイツは、俺の膝に座り、視線を合わせ、そのまま遠慮なく俺の唇に自身の唇を重ねていく。
互いに余裕なんぞ無いのか、舌を絡め合い、吸う…。
桃と白を基調とした如何にもな“女の部屋”で、如何にもな下品な音を響かせている。
その最中、何かの刺激が俺の膨れあがった股間部に走っていく急な刺激に、思わず喉を鳴らした。
お互い唇を放さずに視線だけで睨みつければ、悪戯を成功させた小娘のような表情でニコッと笑い、唇を離される。
「おい、エルフェルト…、…っ!?」
何も躊躇いなんぞなく俺の白ジーンズのファスナーを下げ、ボクサーパンツを弄り、
勃起した逸物を隙間から取り出し、指先で根元からカリ裏までゆっくり撫でさする。
同じ作業を今度は舌先で行い…、最後にカリ裏の筋付近にねっとりと舌を這わせ、唇を当てて、
何度も軽くチュッ、ちゅと、口付けするように吸ってきやがった。
…目を瞑り、夢中になり、俺の逸物をスリスリと頬ずりされたと思いきや、また、軽い口付けと軽い愛撫の連続と、
その際のエルフェルトの恍惚とした表情に段々と焦れて、それに伴い、俺のモンはバキバキに膨れ、固くなっているのが解る。
「……ぐ…、ハッ…、っ、……くそ…!」
「ソル…さん…、ソルさんは、こうされるの…好きですか?」
そう語りかけながら、俺のカリの先端に唇の粘膜が包み込んでくる。
バキバキに腫れ上がった逸物のカリ先を唇でそっと包まれ、根元は指先で刺激をされながら、
ひたすら舌先でカリ裏の筋を上下にチロチロされ、
先程の焦れったい刺激から焦らされていたものが、どんどん脳裏に快感として駆け上がって行く…。
ハッ…ハッ…!
自分の鼻息が荒くなり、思わずエルフェルトの頭を抑えつければ、エルフェルト自ら逸物全部飲み込むように咥え、
今度は吸うような刺激に変わっていった。
ジュボジュボとひたすら響く生々しい音とエルフェルトの嬌声。自身の局部からの逃げ場の無い脳天を貫くような快感。
部屋中に漂う香しいコイツの体臭の甘い匂い…。
それらの相乗効果によって、俺は何時もよりも早く、射精の欲求にギリギリ耐え、歯軋りをしてしまっていた。
「エル…フェルト…っ!!!、やめ…ろっ!!!離せ…!!!…くそ…っ、も……出…ちまう……………………っ!!!!!」
思わずソファーの背もたれに仰け反り、ブルブルと震え戦慄いてやがるのを射精してる最中感じ取った。
出してる最中もそのまま咥え込んだまま、むしろこくこくと喉を動かし精子を飲み、出し終わった後は、丁寧に舐め取られ、
唇を離す前に尿道を吸われ、腰がビクっとしなる。
「どうですか…?少しはスッキリしましたか?」
何も悪気無く聞いてくるコイツに、思わず、肩を掴み、「……とんでもねぇな…」と溜息をついてしまう。
「むしろ、テメェのプロ根性を見せつけられたぜ…」と眉間に皺を寄せれば、
「あっ!!!ご、ごめんなさい!!つい、ソルさんの反応が嬉しくて、やりすぎちゃいましたっ…!!」
などと、今更顔を真っ赤にして慌てふためいていた。
◇◇◇◇◇
「そういえば、エルフェルト、お前ゴムは用意してあるのか?」
ふと、疑問に思った事を聞けば、箱でありますよ?などと、けろっと答えやがる。
「えーとですね?ソルさんサイズだと、これでしょうか?」
クローゼットの中の下段の、引き出しの中を何やら探す為に、エルフェルトは膝をつき、
此方にその形の良い丸い尻と、スカートから見える白い太股を無防備に晒していた。
「見つけました!!一応使用感とサイズ合うか確かめるために、一度付けてみます?」
コンドームの袋を唇で加えながら、もう一度、俺のモンがある股間を指先で触りまくる動作を止める。
「…いい、今度はこっちにやらせろ」
そう言い、掴んだ指先に口づければ、先程とは打って変わって不安そうな表情を浮かべ見つめてきやがるからか、
そのまま堪らなくなり、エルフェルトの身を抱き上げて、ベッドに座らせそのまま押し倒した。
◇◇◇◇◇
「ベッドが汚れちまうかもしれねぇが…構いやしないんだな?」
「いえっ!本当は、ちょっと躊躇わなくもないんですが……。っていうかっ!ちょっと待ってくださいっ!!
その前にシャワー!シャワー浴びさせてくださいっ!!」
汚いですし恥ずかしいっ!と喚くエルフェルトに、「俺を開口一番好き勝手しやがったどの口が言いやがる」
と言い返せば、「そっ、それはっ!?つい勢いで…っ!?」と言い訳にならねぇ言い訳を必死に訴えてきやがった。
「俺はやられっぱなしっつうのが一番性に合わねぇ。…エルフェルト、テメェが俺をイかせるより早くイかせてやるから覚悟しろ。」
「…な、何の対抗心ですかぁああああっ!?こ、こんなっ!?壁薄い場所で激しいプレイは御法度ですよっ!!」
「激しいだと…?女が激しくイき狂うセックスに、激しい動きなんぞ必要無いんだがな。
…薄い壁が気になるなら、お前が声を只我慢すりゃいいだけの事だろ。出来ればの話だかな。」
「い、イき狂う…って!?い、一体…何を…!?」
「女の性器の感じる器官は限られている。何も神経通ってない膣内を激しく出し入れした所で感じるモンも感じなくなっちまうじゃねぇか。」
「そ、そんなものなんですか!?」
「エルフェルト、お前がその仕事をし続けてるにも関わらず未だに不感症っつうのは、まさしくその証拠だろう。」
「それが…私…、最近、中でイく事出来るようになったみたいで…」
「…そいつは何が切っ掛けだ?」
「へっ!?…え、えっと………。たしか…………あ゛っ!?!?……それこそっ!?、ソルさんが切っ掛けじゃないですかっ!?
なっ、何て事してくれたんですかっ!!!ソルさんのせいで…ソルさんのせいでっ!!!
私っ!!イキたく無い人までイく様になってしまったんですよっ!?
最近…だから仕事するのが苦痛で仕方が無くて…、ついお客様との行為の時…辛くて他の事考えちゃって…
お客様を直視出来なくて…気が付いたら…私、意識無くて…。」
「…意識が無いだと?それで、何でイったと判る?」
「前にお客様に、中で激しくイってたと言われたんです…。でも、私にはその記憶が一切無くて…。
その後何故か、そのお客様に彼氏出来た?ってしつこく聞かれて…。私…一体何の事か判らなくて…。」
「…成程な、…エルフェルト、そりゃエスコートガール失格ってヤツだぜ。
脳が目の前の野郎と行為する事を拒否し、お前は一人妄想にふけって客を使って自慰行為しまくったって事だからな。」
「え!?そ、そんな事っ!?」
「…無いとハッキリ言い切れるのか?」
「~~~っ、いっ、…言えないです…っ」
何かを思い出したのか、顔がドンドン赤く染まる目の前の女の柔い頬に口付ければ、蒸気して唇から熱が伝わってくる。
翠の眼は潤み、羞恥で視線を泳がせ、必死に悟られない様顔を逸らし誤魔化すも、視界に入る耳元は赤い。
耳朶を口に含み、「何か思い出したんだろうが。さっさと言ってみろ」と囁くも、
「思い出してなんか…!」と一言告げ、黙りを決め込む目の前の愛しいモンの首筋やうなじに舌を這わせ、
跡が付くように吸い、甘く噛跡を着ける。
「だ、ダメっ…!!跡は…!!」
「エルフェルト、お前は己のモンには“名前を書いておけ”って習わなかったのか?
…ま、だが、目の前の“俺のモン”は、無意識に他の野郎共に、ちゃんと“俺のモン”だと公表しまくってたみたいだがな」
俺からの一言に、赤かった顔が余計に赤くなりやがる。
「他の野郎に跨がりながら励んだ自慰行為中に、お前が想像していた“おかず”の内容は何だ…?思い出せる限り言ってみろ。」
「…そ、そっ、それはっ…!!」
「お前が言わねえなら、俺が再現してやるか」
そう一方的に宣言をし、エルフェルトの着ている衣服をはだけさせながら、肌を弄っていく。
シャツを捲り上げ、下着の上からその体格にしてはふくよかな乳房を揉みしだき、唇を重ね貪っていく。
「ん…、ふ…っ、そ、ソル…さん…っ」
「…エルフェルト…こうして俺に押し倒され、胸を弄られ、口付けをされた後…
“お前が妄想した俺”は、次にお前に何をしやがる?…言ってみろ。」
「…………“早く…わ、私とと一つになりたいって…ソルさんは…貴方のその逞しいモノを私のここに這わせて”…」
エルフェルトの言葉通りに俺は自身の高ぶりの先端をエルフェルトの愛液で溢れた粘膜の入口に這わし、焦らすように上下に動かす。
そして、わざとらしく何度も問い掛ける。
「……這わせて…何だ?」
「わ、私の此処の…お、奥に…入れてくだ…さ……っ……………~~~~~っ!!!!」
要望通りにいきなり入口から最奥に一気に自身の高ぶりを突っ込めば、
奥の子宮口近くの膣壁に突き当たった瞬間、声を思い切り押し殺し、
身体をガクガクとしならせ、背中を反りながらイっている姿に生唾を飲み込んだ…。
「……っ、……ハッ…。で…?…テメェのここに俺のモン入れた後…っ、…次は何をすりゃあいい…っ!?」
軽くイき、ぐったりしているエルフェルトを起こし、興奮状態のまま問い掛ける。
「ギュっと、抱き締めて欲しい………。」
切羽詰まった視線と声色…予想を遥かに反する答えに、思わず驚き、目を見開いてしまう。
自身の心臓がドクンと高鳴り、胸が締め付けられた。
思わず、目の前の女を掻き抱き、望むように強く抱き締める。
「…っ、エルフェルト……っ、やってくれるじゃねぇか…」
俺の言葉に疑問の眼差しを向け、俺の名を紡ぐ唇を咄嗟に塞ぐ。
驚いたかと思えば、余りに嬉しそうに涙ぐみながら微笑むからか、調子が狂いそうになり、
視線を誤魔化すように柔い頬や首筋に舌を這わせていく。
その際の上擦った声色が何とも言えない程心地が良く、鳴かせる為にどんどん口付けを施せば、身をよじりつつ、
俺の頭をギュッとかき抱き、その柔い胸の谷間に顔を押し付けられる体制になる。
なんだ、たわいもねぇ…。ヘヴンは、こんな場所にあんのかよ…。
まるで甘えるようにその柔さを堪能し、態と埋もれて目を瞑る…。
動かなくなった俺の頭を、いかにも恋しいとばかりに撫でさする指先に微睡む最中、
俺の頭の上から声が降り注ぎ、天からの迎えかと上を見上げれば、何てことはねぇ。それは只…俺の愛する女の声色ってだけだ。
「ソルさん…。そのままでいいので、私の話、聞いてくださいますか…?」
「…なんだ…?」
「あ、あの…っ、あのですねっ!?
…わたしっ……、あ…あなたの事が好きです…。前に…あなたの前から何も言わずに消えてしまってごめんなさい…。
これ以上あなたを好きになったら…なってしまったら…きっと、私は…もう…仕事が出来なくなって、お母さんの期待に応えれなくなって…
そうしたら、きっともうラムには一生会えなくなっちゃう…それがとても怖くて…。
でも…っ、ソルさん、あなたに会えない事がこんなに身を裂かれる程に辛いなんて…思わなかった…。
偶然貴方に会えた時から、…もう、私は…あなたから離れるなんて選べなくて…、…結局私は…お母さんとラムを裏切って……」
「エルフェルト…もう何も言うな。いいか、そいつは裏切りなんかじゃねぇ。お前の真っ当な欲だ。
そんなもん抑えきれるもんじゃねぇだろうが…、…お前がテメェ自身を追いつめるな。
お前の姉は、俺が取り返してやる。お前は大船に乗った気分でいりゃあいい。」
「そ、ソル…さん…っ。…はい、はいっ!!…私…、わたしっ!…あなたにずっとついていきます!
例えソルさんがもういいって言っても、ずっとついていきますから、覚悟してください!」
「……上等だ。」
◇◇◇◇◇
「…ん、あぁっ!…そこ…きもちい……んんっ…!!」
「…奥が良くなったってのは間違いじゃなさそうだな…。此処はテメェの最奥だ。判るか…?」
互いに手を繋ぎ、絡めた指先にギュッと力を入れ、言葉にならねぇのかコクコクと肯き、
眉をしかめ涙を浮かべる女に、俺は思わず笑みを浮かべちまう…。
「…ん、ふぅう、んんんっ!!!ひゃ…っ!?…わ、わたしっ…、いっ…いつの間に…こっ、こんな…エッチな身体に…っ…なっちゃ…!?
あぁああ!!お、おくっ、…グリグリされたらっ!?…グリグリされるのぉ…きもち…いぃ…!きもち…ぃいのぉ…!!!」
「…こう言っちゃあ何だがな…、ソイツはお前の元々の素質なんだろうよ…。
只、それを開かせるきっかけが、他の野郎共じゃなかったっつう事だ…。
………どうした?…遠慮するな。…イキそうなんだろうが。」
「……ダメッ…!わ、わたしっ!!…こ、このままどこか…飛んでっちゃ…!?
……こ、…こ、こわい…!…こわいの…!!ソル…さん!!ソルさ…っ!!!」
ガクガクと痙攣をし、イく前触れをひたすら怖いと訴える身体を、ベッドに押し付けるようにギュッと抱き締める。
頬に掌を添え、イく寸前のエルフェルトのグズグズに蕩けた視線と交わりながら、俺は、快感のせいで空気を吸うのでやっとの唇に、
そっと自身の口を重ね、優しく舌を絡め、唇や歯茎、口内の壁を感じるように舐めさすった。
それがきっかけなのか、一気にエルフェルトは快感の高見に登り詰め、俺の口で塞がれた口内でくぐもった声をひたすら発し、
俺のブツを加え込んでいた下の口は、容赦なくぎゅうぎゅう締め付け、思わず眉間を思い切り寄せて、暴発するのだけは耐えきる。
口を互いに話せば、ねっとりと絡んだ証拠が互いの舌で繋がって、ぷつりと切れる。
膣奥の、いわば子宮の入口付近の刺激でイッたからか、エルフェルトは、未だに身体をガクガクとしならせ、身体全体を使い息を吸い、
虚ろな視線を俺に向けて、気だるく、だが、幸せそうに笑いやがった。
「…っ、ソルさん…」
「…なんだ?」
「ソルさんは…まだ、イってないですよね…?」
気付いてやがったか…後で誤魔化すつもりだったんだがな…。
「…気にすんな、こんなモン、後で自分でどうにでも出来る。お前はまだ休んでろ。散々イキまくって、身体疲れてるだろうか…。」
「……全然元気なので、気にしないで下さい。ソルさんのおかげで、私…殆ど何もしてないですし…、ね?」
俺のをそっと優しく撫でさすりながら、上目遣いで見つめて来やがるエルフェルトに、思わず生唾を飲み込んじまう。
「……っ、さっきテメェがやったような緩急激しい奴はいらねぇ。長めに愉しませろ。…それとだ、俺はお前の顔が見てぇ。」
目の前の快感に抗えなく、自身の希望を伝えてしまったが、その言葉に目の前の女は心底嬉しそうに、任せて下さいと笑顔を見せる。
俺は思わず、バツが悪く、視線を逸らした。
◇◇◇◇◇
上目遣いで常に視線が重なる。俺のブツの先端を咥えてチロチロと優しく舐める姿を見つめながら、
その短く切りそろえた、桃色がかった赤髪を撫でて、梳いていく。
駆け上がっていく末端からの快感に息を微かに荒げながら、視線か合う度に、そのコバルトブルーに意識が吸い込まれ、
無意識に俺はエルフェルトの名前を呼び、ひたすら頭を撫でる事を繰り返した。
何故か、目に涙を浮かべ頬を赤く染まった女の、零れた涙を親指で掬い、頬を撫でさする。
「…エルフェルトっ、……」
名を呼ぶ度に潤む瞳にもう泣くな。と言付けば、目の前の女は貯めた涙をこぼしながらニコッと笑った。
思わずぼそりと…“来そうだ”と呟けば、此方の意図を察知した奴は…カリを飲み込み、竿全体を加え込もうとする動きになる。
「違う、待て…っ、お前の中で果ててぇ…」そう訴えれば、エルフェルトは目を見開き、驚いた表情になる。
思い立ったらまずは実行とばかりに遠慮無くコイツの腕を引っ張り上げ、床から立たせる。
顔を赤くしながら此方をマジマジと見つめてくるからか、頬に何度か口付けを施し、そっとベッドに押し倒した。
押し倒した後、直ぐ様、コイツの両膝に自身の手を置き、無理矢理股を開かせる。
慌てたコイツが、ベッドのサイドボードに手を伸ばし、俺の顔の前にスキンを突きつけ、
「ソルさん!!」と珍しく怒り顔で訴えてくるからか、思わず「エルフェルト、お前…そんな表情も出来るんじゃねぇか…」
と笑みを浮かべてしまった。
「“そんな表情も出来るんじゃねぇか”…じゃ、ありませんっ!!!
た、確かに…もう、け、結婚しますから…生でしても差し支えないですし…、
わ…私だって…あなたとの赤ちゃん…欲しいって心から思います!それは嘘じゃありませんっ!!」
「…だったら…」
「でも、私…、もう少し…あなたと、“あなただけ”と一緒に居たいんです…もう少しだけ…あなたを独り占めしたい…。
我が儘でごめんなさい…。ほんの少しで良いんです…、駄目ですか…?」
「………っ、…………駄目じゃねぇ…。駄目じゃねぇが…っ、エルフェルト、
……お前の言動は、とことん俺の思考をぶっ壊しやがる……。
「…え?」
「……エルフェルト、…ソイツをコッチに貸せ…っ!」
手に持っていたコンドームのパックを指し訴えれば、俺によこす前に、ピリリと袋を開けるのに夢中になり、
俺の話なんぞ聞いていないエルフェルトの姿。
「あ…ソルさん、ちょっとジッとしてて下さいね。多分すぐ終わります。」
エルフェルトは手慣れた手付きで、俺のそそり立ったモンにスルスルとコンドームを装着させた。
はい、終わりましたよ?と笑顔を此方に向けて、何も悪気なんぞ感じてねえ女に、俺は若干苛立ちを感じ、
先程より強い力で押し倒し、無理矢理俺のモンをエルフェルトの中に突っ込んで行く。
俺の態度の急変に戸惑いつつも受け入れる目の前の女に、強い焦燥感と嫉妬とのないまぜになった感情を有しながら…
俺は、スキン越しにエルフェルトの膣奥で…果てた。
◇◇◇◇◇
粗方、事情は終わり…時刻は深夜に突入していた。
エルフェルトの部屋のベッドに二人並び、シーツの中で向かい合う。
「ソルさん、私…何か…あなたに辛い思いさせて…」
俺の先程の態度を引きずってしまったエルフェルトの肩を引き寄せて抱き締める…。
テメェは悪くねぇ、俺の問題だと。
「それが、ソルさんがスキン無しで致したいと思った原因なんですか…?」
相変わらずお前の問題提起はストレートだな。そう苦笑いすると謝ってきやがるからか、
違う、そこがお前の面白い所だろうがと言い返す。
「ま、…ガキは授かっちまったらそん時はそん時と考えていた。どっちにしろ、責任は取る。遅かれ早かれな。
…俺が考えてたのはそんな事じゃねぇ…己の快感のみだ。
お前の“此処”に、何も隔たり無く俺のモンをぶっ刺してえ…。それだけが頭に占めて離れねぇ。」
「…スキン越しだと、ソルさんは満足出来ませんか…?」
「…いや、コンドーム付けようが付けないだろうが、触覚的な違いはほぼ無いと検証で実証されている。
だとしたらだ、こりゃ男側の…感覚的な問題っつう事だ。」
「情緒…って事ですかね…?」
「臭い台詞しか出てこないがな…。“一つになりたい”、“一体化したい”…そんな所か。」
「女の子は…好きな人に対しては、四六時中、その感覚がありますよ?
男の人は…セックスの時にそう感じる人が確かに多い感じしますね…。凄い…素直になりますもん…。」
「…こうして、お前から直に“他の男の話を聞かされる度に”その焦燥感が強く成らざるえねぇ。
…わかっちゃいるが、俺も只の小さい男って事だ。」
「ご、…ごめんなさい……っ…。」
「…何で謝る…。ったく、今テメェが何考えてるのか手に取る様に判るぜ…。
いいか、何度も言うがな、お前が今まで歩んだ道はテメェのせいじゃねぇ。そんな無駄な事考える暇があるなら、
これから先、お前自身が何をしたいのかだけを考えろ。」
「でもっ、でもっ私!……あなたに出逢うまでに、自分の身体…綺麗で居たかった…。あなただけに…触れて…欲しかっ…………。」
「これから先、俺かテメェかのどちらかがくたばるまで、時間なんぞ大いに有る。
お前に触れた野郎共の指紋が消え失せるまで、幾度となく上書き保存すりゃあいい。…テメェが嫌になるまでな。」
「嫌になるなんて…あると思いますか…?」
「あ?そりゃ…俺を試してんのかよ?…ま、だが、例えテメェが俺と離れたがってもだ、俺はしつこいからな。
俺からお前を手離すなんてありはしねぇよ。…例えシンですら、もう、テメェに触れさせたくねぇ…。」
「え?…シン…?」
「ったく…エルフェルト、テメェがシンを餓鬼だと油断してる隙をアイツは突いてきやがる…。
“俺のモン”にベタベタひっつきやがって…!」
「え、ええと…ソルさん…案外、大人気ないんですね…?でも、そんなソルさん、意外というか…可愛いなぁって」
「……エルフェルト、テメェ…そいつは一回り年上の男に言う言葉じゃねぇ…」
「え?ダメですか?…私、どんなあなたも好きですよ?
それに、今のソルさんは、きっと私しか知らない一面だと思ったりしたら…嬉しいなぁって。」
「…そうゆう事にしといてやるか。」
思わず眉をひそめ、呆れ気味に溜息をついた俺にすり寄り、ギュッと抱き付いて来るエルフェルトの腰を、
此方も腕を回し引き寄せて抱きしめる。
そのぬくもりに安心したらしきコイツが、無防備に微睡みうとうとと眠りに入っていく。
顔にかかる前髪を指先で払い、その表情を視界に入れながら、俺も眠りに就いていった…。